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刀祢 いくみさんの部屋 | 8月活動報告

今月の1枚:夏から秋へと季節の移ろいを感じる夕暮れ時

今月の 1 枚:夏から秋へと季節の移ろいを感じる夕暮れ時

内のものを外へ、外のものを内へ

良く晴れたある日の午後、村内の木工場を訪れる機会がありました。
ちょうど 3 時休憩の頃で、戸外のテーブルを囲んでお茶を飲んでいるところへお邪魔しました。
「ちょっと寄って行きなよ。」と声を掛けてもらい、腰をおろしました。
その時、吹き抜けていく風と目の前に広がる景色が心地良く、思わず「いい眺めですね。」と言葉が漏れました。
周りにいた方たちは、ぽかんとあっけにとられていました。
ある人が言いました。
「そうか、いい眺めね~。いつも見慣れた景色だから、そんなこと考えてもみなかったな。」彼らにとっては、あまりに身近な日常風景であり評価の対象とはならないのだと思います。
地元の人たちにはあたりまえで、取り立てて価値のないものであっても、外の人たちにしてみれば魅力的なものがいくつもあると感じていたけれど、それを再認する出来事でした。

今月はじめ、東京へ全国の地域おこし協力隊が集結し研修が行われました。
現在各地でおよそ1000 人が活動しており、業務における使命は様々ですが、共通しているのは“それぞれの地域を熟知し、その魅力を発信する”ことを掲げています。
例えば、特産品を生かして商品化し売り出すことに力を注いでいる人たちが大勢います。
研修の中で、ひときわ印象に残る商品開発の物語を知りました。

島根県の北に浮かぶ島に位置する海士町は、一時財政再建団体へ転落する危機に陥りましたが、今では数々の斬新な取り組みで脚光を浴びています。
この町が変わっていった象徴的な商品が、“さざえカレー”です。
「豊富に獲れるさざえを売りにオリジナルのカレーを作ろう!!」と声を上げた人に対し、島の人たちは百人が百人「そんなもの売れるはずがない、第一さざえをカレーの具にするなんて恥ずかしい」と反発したそうです。

恥ずかしい…その言葉に込められた思いは、「カレーの具には牛肉を使うのが常識であり、最上級のもの。島じゃ肉は高くて手に入らないから、仕方なくたくさん獲れるさざえを具にしているまでのこと。それを売りにするなんてとんでもない。」無意識のうちに島の人たちは、都市のものは上、地元のものは下という固定概念に縛られていたといいます。
それが予期せぬ評判を呼び、彼らの常識を覆しました。
「自分たちの地元には、都市の人たちに認められる魅力的で価値あるものがあるのだ。」日本全国各地で、人々を惹きつけるものがたくさん潜んでいると思います。
「うまいものは外に出ない」そんな標語を目にしたことがありますが、ぜひとも内のものを外へ、外のものを内へ、良い循環を生み出していきたいものです。

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