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刀祢 いくみさんの部屋 | 3月活動報告

語り継ぐことの大切さ

先日、村の読み聞かせボランティアグループ『夢風船』の活動に参加させてもらいました。
通常は、小学校で本の読み聞かせを行っている彼女たちですが、戦後60年の節目に、『戦争とふるさと』をテーマに掲げた朗読会を企画・実施し大きな反響を得たそうです。
今年は戦後70年、新たな視点・角度から戦争を見つめ、伝える機会を設けようと、着々と準備を進めているところです。
その一環として、「戦争を知らない私たち」が「戦争を体験した人たち」から話を聞こうという会を開いてくれました。

お話を伺ったのは、90歳代の村の方々です。
お父さんが戦死され、お母さんに女手ひとつで育てられた方。
戦地に赴いたものの、数々の幸運に導かれ帰還、村で商いを繁盛させた方。
戦地での辛く厳しいいくつもの試練に耐え、心身ともに鍛えられ強い心を持って帰られた方。
自ら志願して戦地に向かい、5年近く北に南に移動して戦ってきた方。
みなさん、戦争で体験されたこと、戦争への思い、様々でひとりとして同じではないけれど、共通して昨日のことのようにありありと鮮明に覚えてらっしゃいました。
忘れたくても忘れられない辛い思い出、忘れてはいけないという使命感、人それぞれだと思います。

みなさん一様に口を揃えて、「普段家族や周りの人に話す機会がない」とおっしゃっていました。
何かきっかけがないと、辛かった時のこと、悲惨な体験など話すのは気が引けるものだと思います。
話を聞く側にも覚悟が必要になります。
同じ体験をしたわけでもなく、現代の日常からは掛け離れすぎていて想像の及ばない世界、それでも伝わってくる、感じる苦痛・凄惨さ。
体験者の方たちの心中には、程度の差こそあれ「話したい」もしくは「話さなければ」という思いが溢れていると感じました。

今回お話を伺った方のひとりが、新聞記事で見つけた小学生の投稿を大事に保管されており、私たちに紹介してくれました。
学校の授業で『ちいちゃんのかげおくり』を読み、戦争の恐ろしさを受け止め、今後決して戦争を起こしてはいけない、そのためにも自分たちが伝えていくんだという決意を書き記したものでした。
その方にとっては、10歳くらいの少年が戦争に対して関心を持ち、さらには再び戦争が起きないように行動していくと宣言してくれたことが心底嬉しく、心強かったのだと思います。
遺族会の代表を務めていながらも、「何もできなかった…」と無力感を持っていらっしゃり、長年歯がゆい思いをされてきたのだと想像します。

戦争を知らない世代が戦争について知ろうとすること、経験者の声を受け止め語り継いでいくこと。
そのバトンリレーに携われることを、心から嬉しく思います。

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