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1月の行事

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年始回り

 昔は、分家から本家へ、子方から親方へ、つまり身分の下の者から上に向かって年始を祝福するあいさつを述べました。本家や親方は年神様の代役のようなもので、そのとき分家や子方に「年玉」を与えました。これはあくまでも上下関係の贈答という意味がありました。年玉は、今では、子供たちがもらう「お年玉」に変わっています。
 近世から続いた「村年始(むらねんし)」などという近所を1回りあいさつしてくる風習は、太平洋戦争が終わるころまで続いていました。上下意識が全く無くなったというのではなく、やはり、どちらが先にあいさつするかが重要で、身分の低い人が先に回る習慣(ならわし)となっていました。だから、元日の朝、まだ夜が明けきらないうちに、紋付き袴(はかま)の正装で他家を訪問する人もありました。
 現在は、これらの風習は影をひそめましたが、親戚や世話になった人、仕事上の得意先などを訪ねて回る人は、ままあるようです。そして、これを行うのは必ずしも元日に限らず、松の内なら何日(いつ)でもよいとされているようです。
 このような年始回りには「御年賀」などとしるした、のし紙付きの手土産を持参します。多くは清酒1本(1升)を持ちます。また、訪問先に子供がいる場合には、あらかじめ準備していた、小さなのし袋に入れたお年玉を贈ります。

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